2026年のシャンパーニュ、実は記録的な夏の影響を受けています
共有
最近、フランスから気になるニュースが届きました。
シャンパーニュ地方が記録的な熱波と干ばつに見舞われていて、今年の収穫にかなり影響が出そうだという話です。
ワイン好きなら知っておいて損はない内容だと思うので、ソムリエ目線でまとめてみますね。
そもそも、シャンパーニュってどう作られているの?
本題に入る前に、少しだけ基本のおさらいをさせてください。
シャンパーニュは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で、決められた製法(瓶内二次発酵)で造られたスパークリングワインだけに与えられる呼び名です。
同じ製法でも産地が違えば、「クレマン」や「スプマンテ」といった別の名前になります。
畑でブドウを育てるところから瓶詰めされたワインが出荷されるまで、実は最短でも数年かかる、とても時間のかかるお酒なんです。
だからこそ、今年のような気候の出来事が、何年も先の味わいにじわじわと影響してくるんですよね。
フランスを襲った、観測史上最も暑い夏
フランスでは今年5月以降、大規模な熱波が3回発生しました。
特に6月24日は全国平均気温が30.0℃に達し、観測史上もっとも暑い日を記録したそうです。
シャンパーニュ地方をはじめ、ブルゴーニュやボルドーといった主要な産地でも、畑の水分がかなり厳しい状態に。
ブドウの生育が例年より早まる一方、実の肥大が追いつかず、房そのものが小さくなっているといいます。
収量は約10%減の見込み、収穫は史上最速ペース
シャンパーニュ生産者組合の会長を務めるマキシム・トゥバール氏によると、今年の収量は前年より約10%少なくなる見込みとのことです。
収穫の開始時期も、例年より1ヶ月ほど早い8月中旬になりそうで、これは同地方の歴史上もっとも早いペースなんだそうです。
「畑を見ていると、可能性が太陽の下でどんどん溶けていくのがわかる」というブルゴーニュの生産者団体トップのコメントも紹介されていて、現地の危機感が伝わってきます。
品質への影響は?──リザーブワインという仕組み
「収量が減る=品質が落ちる」と思われがちですが、実はそう単純ではありません。
シャンパーニュには、複数年のワインをブレンドして毎年同じ味わいを保つ「リザーブワイン」という仕組みがあります。
今年のように収穫量が少ない年でも、蔵に眠る過去のヴィンテージを使うことで、最終的な生産量への影響はある程度抑えられる見通しです。
ただし、猛暑と乾燥はブドウの糖度やアルコール度数に変化を与えることが多く、今年ならではの味わいの個性は出てくるかもしれません。
糖度が上がれば果実味は豊かになりやすい一方、酸味は落ち着きやすくなるので、シャンパーニュらしいシャープさとのバランスをどう取るかが、造り手の腕の見せどころになりそうです。
「量が減る年」だからこそ面白い
ワインの世界では、収穫量が少なかった年のヴィンテージが、後になって特別な存在として語られることがよくあります。
もちろん今年のシャンパーニュが実際にボトルとして店頭に並ぶのは、まだ何年も先の話です。
熟成を経てグラスに注がれる頃には、今年の夏の記録的な暑さも、「あの年」を語るひとつのエピソードになっているはずです。
気長に、その日を楽しみにしておきたいですね。
こんな時こそ、泡の世界を広げてみませんか
シャンパーニュはもちろん特別な存在ですが、実はイタリアにも「瓶内二次発酵」という同じ製法で作られた、負けないくらい美味しいスパークリングワインがあります。
フランチャコルタやトレントDOCといった産地のワインは、シャンパーニュと同じ丁寧な造りでありながら、また違った表情を楽しめるんです。
Vino dell'Amicoの「ソムリエ藤本が選ぶおまかせセット」では、こうしたイタリアの泡ものを組み込んでお届けすることもできます。
「スパークリングを1本だけ試してみたい」というリクエストにも、おすすめの1本をお選びしてお届けしていますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。
\ スパークリングも組み込めます /
「イタリアの泡を入れてほしい」といったリクエストも歓迎です。20,000円/25,000円/30,000円のセットもご用意しています。
おわりに
今年のシャンパーニュのニュースは、ちょっとした天候の話に見えて、実は畑からグラスまでの長い時間の流れを感じさせてくれる出来事だと思います。
一本のワインの向こう側には、その年の天気や生産者の苦労がちゃんと詰まっている。
そう考えながら飲むと、いつものグラスも少し違って見えてくるかもしれません。